読書兎の書庫

読書、音楽、映画、雑記

2016-11-23から1日間の記事一覧

須賀敦子「遠い朝の本たち」

父が一九七〇年に六十四歳で死んだとき、私は岩波の日本古典文学大系の揃いを、ごっそりもらった。父は会社をやめたら、一冊ずつ、読んでいくつもりだったのだろう。ほとんど、ページを繰った痕跡のないなかで、平家物語だけは、しっかりと読んだあとがあっ…