読書兎の書庫

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村上春樹 「騎士団長殺し」 スタバで読むのではあらない

(ネタバレも少しはあります)

 

「騎士団長殺し」発売日に買ったのに、やっとこさ読了。

ル・グィンばっかり読んでて、こっち忘れてた。

世界から注目されているプレッシャーって、想像できないなー。

話の流れや落ちはともかく、、、

その「物語を信じる力」を描く力量や執念はやっぱりすごい。

・子供という存在に対すること。

・女のいない男たち

東日本大震災

はモチーフになってるんだろうなあ。

2月に出して、普通の人ならちょうど3月11日辺りで読み終わるんだろうなってとこも、メンシキさんばりの計算なのだろう。

気になったのは、本編と関係ないけど、スターバックスを何度もディスってるところ(笑)と、音楽の聴き方に対する憂い。

後半のストーリーの勢いはちょっと[世界の終りとハードボイルド~]的な輝きがあった。

よくわからん理由で奥さんが離れて行って、イデアの人もメタファーの人もなんたらフォレスターの男も、わたやのぼるてきなめんしきわたるも、武器も(バットじゃないけど)完璧な隣人とか、ちらっと出てくる運転手とか、週一で会いに来る完璧な愛人とか、主人公はあまりお金を稼がなくてよくて、異世界にも行けるし、イデアの人のしゃべり方の特徴とか。カフカの門番みたいな顔の無い男とか、壁抜け的なこととか。。。

 

でもわたしはこのほんのほんとうのよみかたをしっている。それはしょくんにもおしえられない。このほんはそのようにして、できているのだ。そのようなよみかたには、すじがない。いどをつたってわたるいきもののように。かわのわたしのところにいるもんばんのように。あのせまいつうろのように。

しんじるということだけが、もじどおりのこのほんの、よみかたなのである。

 

 

 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

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騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

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