読書兎の書庫

読書、音楽、映画、雑記

資本主義リアリズム

資本主義リアリズム 作者: マークフィッシャー,セバスチャンブロイ,河南瑠莉 出版社/メーカー: 堀之内出版 発売日: 2018/02/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 見事にオーウェル「1984」的な後期資本主義でのあらゆる…

スウェーデン型の福祉国家へ

「移行期的混乱」以後 ──家族の崩壊と再生 (犀の教室) 作者: 平川克美 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2017/05/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 2日ぐらいで読了。日本てのは人口減少が日本のほんとうの問題(っていうか問題とも言えない)…

darkwab.

なんか最近ネットはもうダメだ本ばっか読んでるわ… ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち 作者: 木澤佐登志 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2019/01/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブ…

頻度とばらばらさ

最近インターネット関連の記事を見るときの指標にしていることがある。読書ブログに関しても言えることだが、 それは「毎日記事を更新しているようなところのブログは読まない」ということだ。 ひとというのは通常の生活があって、そのペースは毎日バラバラ…

spotifyやめてdeezerにしました。

spotifyをやめて、deezerというストリーミングサービスに変更しました。月額1000円から2000円になるので、1年丸々はやらないかもしれない。spotifyはmp3の最高音質でそれは、昔は誰もが聞いていたCDの4分の1の音質。2年spotifyやってたけど、この音質の違い…

リンカーンとさまよえる霊魂たち

あけましておめでとうございます。 やっと読めた。ほぼ半年かかった。 死者と生者の狭間を描いた作品はたくさんあるけど、去年10月ぐらいに見た映画「ラブリーボーン」もそんな話だったなあ。 でもこの話はもっと読みづらい。戯曲調というかいろいろな死者の…

今年よく聞いた音楽2018

今年聞いたアルバムなどと一言コメント。 □マカヤマクレイブン。モダンジャズ。宇宙人に送るレコード(ボイジャーに載せたゴールデンレコード)に入れるべきだったmixtape Where We Come From (Chicago x London Mixtape) アーティスト: MAKAYA McCRAVEN 出版…

ドナルド・トランプの危険な兆候

第1章は、トランプ大統領を病的ナルシシズム、自己愛性パーソナリティ障害、社会病質(サイコパス)、妄想性障害、認知機能障害(認知症)やパラノイアの見地から見た精神科医や科学者、専門家がその危険な兆候を記述した章 第2章は、っていうか大統領のことを…

走ると。

これぐらい敷居が低いと走るのも楽しくなる。ぼくも毎朝走ったりウォーキングしたりするけど、雨降りは行きたくないんだよなあ。 確かに走ったあとは、他の行動をすることがスムーズになったりするから、いいんだろうな。過去の偉人たちもしょっちゅう散歩し…

大事なことはすべてグランドレベルでやれ。

まちにパーソナル屋台を出して、コーヒーをふるまうことは、あくまでメタファーだ。屋台であることや、何をふるまうかは、実はそれほど重要ではない。本質は「マイパブリック(私設の公共)」が、誰にでも平等に与えられているグランドレベル(地階・地上・地平…

ネットに繋がったままで音楽を聴くという行為

ネットに繋がったままで音楽を聴くという行為、が嫌になった。というところだろう。spotifyは勿論使っているし、インターネットの普及は仕方のないことであるけれども、それでも本は普通に紙でしか読んでいない。それと同じように、音楽も、やはり完全にデジ…

インターネットへの依存?

結局SNSはほぼやらなくなってる。最近ネット依存が未成年で問題になってるけどネット依存は大人もそうだろう。でもネット依存ってなんだろう?その言葉はほぼなにも意味してない気がする。 いまのスマートフォンはなんでもできる。パソコンの遠隔操作だって…

BBCradio6

spotifyで聞いても最近は特にロックみたいな音楽を意識しなくなっているのだけれど、BBCのradio6だけは今でもちっとも変わらずロックミュージックを流している。かけている曲それぞれを分けたら、特に趣きも無くなってしまうのかもしれないが、それぞれのdj…

羊をめぐる冒険Ⅱ

読了。最近この物語で起こっているような出来事がよく起こる。なんだろう。と言っても羊男に出会ったとかいう訳ではないけれど。最初の頃の村上春樹はまだ物語のつくりが荒い感じもするけれど、この時点で既に今ある物語の部品はすべてあることに驚く。運転…

羊をめぐる冒険

あと3分の1で読了。村上春樹はうちに全部あると思ってたのにこれだけ単行本でも文庫でもなかった。すごく若い時に読んだ記憶があるが、すっかり忘れてる。いまの構造の元になっている最初の小説。いわしという猫、いるかホテル、羊博士、羊男、耳の完璧な女…

過去は古く未来は新しい、のか?

過去は古く未来は新しいというイメージは昔からある。例えば機器は発達する。進化論という考えかたをダーウィンが唱えたり、ビッグバンの概念とかから現在のそのイメージがある気がする。でも聖書とかの時代にはそうではなかった気がする。新しくなればなる…

伝承と文学

昔のボブディランを聴くと(それはかつて僕が若かったときの話だけれど)、まるでヒップホップのようだった。こう思った。こんなのは歌詞が分からないとわからない音楽じゃないか。もちろん洋楽をいろいろ聞いてたから成り行きぐらいは知ってる。ユダって呼ば…

完璧なものそれは作り続けている瞬間だけだ。

と考えた。どんな素晴らしいものも作品も風化するし、他者のそれを考えると差異が生まれるし、その瞬間に没頭してなにかをしている状態だけは、完璧かもしれない。でも俯瞰はできないな。批評も、評価も出来ない。だからいいか悪いかはわからない。でも続け…

昨日の今日で暑さは凪(でもない)

技術は進歩するって言うけど、それでホントに人間は進歩してるかは謎って話で。技術はえらい進歩した。例えばSNSでもパソコン通信から始まって、(正確な名前忘れたけど)mixiとかブログが最初あった。そのあとがツイッターとかフェイスブックだったっけ?そん…

弱さと罠

アプリゲームなどをやめて、iphoneのいつも手がそこに行こうとするようなアプリを棄てると、青空文庫のような有志が集まって構築した文章などにアクセスできる。できなかったのは自分の意思の弱さで、もともと意思の強い人間はゲームなんかせずともなんでも…

グダグダって漢字あるのかなと思ったらgdgdしか出てこなかった。

過去の文章を振り返って、つまんねえこと書いてんなって書こうと思ったところが、振り返ってのところが、「ふかえりって」になってる。ふかえりってなんだっけ?村上春樹の登場人物だったっけ。世の中はなんだか金ひとつが重要になっちゃって神社の境内とか…

ル・グウィン「オメラスから歩み去る人々」

ル・グウィンの「風の十二方位」に所収の、「オメラスから歩み去る人々」を去年(2017年)に読んだ。短編でページ数は10ページぐらい。 簡単な概略としては、 オメラスという国が幸福に繁栄している。その国には、あらゆる人々がいる。国家を形成する男性女…

2018年元日から。

本の話ではないけれど。 換気扇が動かない。いや、正確に言うと動かない訳ではなく、スイッチを入れて少しの間止まっていて数秒後にカタカタカタと仕方なく動きだすのだ。動きはじめると忘れていた記憶を思い出したように軽快にまわる。止めてもその後すぐに…

「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」①

この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた 作者: ルイスダートネル,Lewis Dartnell,東郷えりか 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2015/06/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (11件) を見る 大破局かなにかで人類が去ったあとの世界の荒廃…

2017年 この半年で聴いた音楽(邦楽篇)

音楽関連、今年知った、ここまでで聞いたアルバムでよかったもの暫定で。 ① d.a.nのミニアルバム 「tempest」 TEMPEST アーティスト: D.A.N. 出版社/メーカー: SSWB / BAYON PRODUCTION 発売日: 2017/04/19 メディア: CD この商品を含むブログを見る d.a.nは…

今日も負けてスポティファイを聴く。

例によってとりとめのない話。ルービックキューブがある。くるくるまわして、同じ面の色を一つの色にする正四角形の玩具。いま音楽の話をしてみている。 昔、レコードがあった時には、あるいはラジオで皆が音楽を聴いた時にはその人々は、想像力を働かし、イ…

自由という牢獄(というタイトルは重すぎる)

日記の更新しようと思って、気がついたらあっと言う間に前の日記から20日ぐらいたっている。だいたい時間がたつのたつが経つだったか自信がないので平仮名にしているぐらいである。ぐーぐるで調べるのも面倒くさい。 最近はルグゥインと飛さんぐらいしか読ん…

村上春樹 「騎士団長殺し」 スタバで読むのではあらない

(ネタバレも少しはあります) 「騎士団長殺し」発売日に買ったのに、やっとこさ読了。 ル・グィンばっかり読んでて、こっち忘れてた。 世界から注目されているプレッシャーって、想像できないなー。 話の流れや落ちはともかく、、、 その「物語を信じる力」…

「壁と卵」の解題・あるいはカネという奴を信じないということについて。

2017年1月29日これはただの文章、若しくは思考実験である。 金って言う奴から離れる。なぜならば……ということをいまから説明する。例えば血液型占いや、血液型による性格判断が当たっていたとしよう。実際はどうだかわからない。そんなものないと科学が実証…

「世界が終わる夢を見る」と村上春樹

亀山郁夫「世界が終わる夢を見る。」 のpart1神の夢ー1Q84のアナムネーシスを読む。 象徴化の執念、全体を描きたいというものすごく強い意志、見世物の世界に騙されるという素直な心構え、アナムネーシス(想起)、人間の魂が真の知識であるイデアを得る過程…